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毎日が就活

古田 陽平

一度きりの人生、咲く場所も咲き方も自分で選べ——就活発信で、誰かの一歩を後押しする

最初は「人と違うことをしたい」という思いから始まった

Q. 発信活動を始めたきっかけを教えてください。

最初の理由は、正直に言うと「バズりたい」とか、「少し有名になりたい」という気持ちでした。

このままだと自分は埋もれてしまうのではないかという思いもありましたし、人と違うことをしたいという気持ちがあって、SNSでの活動を始めました。

Q. 今の活動につながった人生の転機はありますか。

僕にとっての転機は、就職活動だったと思います。

大学生にとって就職活動は、初めて本格的に自分を知る機会でもあると思っています。自己分析をしたり、将来について考えたりする中で、自分は何がしたいのか、どんな生き方をしたいのかに向き合うようになりました。

それで、僕自身も、大学3年生の4月に就職活動を始めて、自己分析を進める中で、「自分はこうだからSNSをやりたい」と初めて思うようになりました。そこが今の活動につながる大きな転機だったと思います。

“「一度きりの人生、咲く場所も咲き方も自分で選べ」という言葉に、すごく背中を押されました。”

第一志望に落ちた経験が、自分の道を見つめ直すきっかけになった

Q. 活動の中で、一番苦しかった時期や挫折は何でしたか。

一番苦しかったのは、就職活動でいうと本選考の時期にあたる12月から3月頃です。

結論から言うと、僕はSNS活動をしていることが引っかかってしまい、本当に行きたかった第一志望の企業に落ちるという結果になりました。

自分では、やっていることは間違っていないと思っています。就活の発信をして、自分なりに頑張って就職活動にも取り組んできました。でも、企業が求めているものと、自分がやっていることの間にズレがあったのだと思います。

自分が大切にしていることが、相手にはうまく受け取られない。良くも悪くも、企業にそこまで求められていない。そう感じたことが、僕の中ではすごく苦しかったですし、大きな挫折だったと思います。

Q. その挫折を、どのように乗り越えましたか。

そこで立ち返ったのが、自己分析でした。

自分が行きたかったところ、目指していたところに進めなかった一方で、他にも大きな選択肢はありました。そちらに進むことも、もちろんできたと思います。

でも、改めて自己分析に立ち返って「自分は何をしたいのか」と考えた時に、やっぱりSNSをやっている時がワクワクすると思いました。そして、その時、自分の発信が誰かの役に立っているという実感もありました。

そこから、今はSNSの活動での発信に力を入れています。乗り越えたというより、SNSそのものが僕にとっての乗り越え方だったのかもしれません。

“数字や目に見えるものだけではなく、信頼こそが最終的な財産になる。”

「咲く場所も咲き方も自分で選べ」という言葉に背中を押された

Q. 影響を受けた人や言葉はありますか。

影響を受けた人は、YouTuberのコムドットやまとさんです。

そこで、やまとさんが言っていた「一度きりの人生、咲く場所も咲き方も自分で選べ」という言葉に、すごく背中を押されました。

僕は安定志向なところもありましたし、親を安心させたいという気持ちもあって、知らないうちに選択肢を狭めてしまっていた部分があったので、その言葉を意識するようになってから、一度きりの人生だからこそ、自分のやりたいように、自分の進みたいように、自分の花を咲かせたいと思えるようになりました。

その意味で、コムドットやまとさんには感謝していますし、そして、いつか超える存在になりたいとも思っています。

Q. 子どもの頃や学生時代は、どんな性格でしたか。

子どもの頃から、今と大きくは変わっていないと思います。

分かりやすく言うと、学級委員長をやったり、児童会や生徒会をやったり、応援団長をやったりしていました。自然と自分から手を挙げて、人前に立つことが多かったと思います。

Q. 今につながる原体験はありますか。

原体験と言えるかは分かりませんが、自己分析をする中で小学校や中学校の頃を振り返った時に、思い出したことがあります。

小学校6年生の卒業の時に、将来の夢を書く機会がありました。みんなは「サッカー選手」「ケーキ屋さん」「消防士になりたい」と書いていたのですが、僕だけ少し長くて、「高校サッカー選手権でテレビに出る」と書いていました。

今もその夢を書いたものは残っています。

思い返すと、僕はサッカーで選手権に出ることそのものよりも、テレビに出ることや、人前に立つことに憧れていたのかもしれないです。人前に立って目立ちたい、いろいろな人に影響を与えたいという気持ちが大きかったのだと思います。

そう考えると、今の活動も、自然とそこにつながっているのかなと思います。

“適当に、お金だけを理由に案件を受けるようなことは絶対にしたくないと思っています。”

数字よりも、一人ひとりとの信頼が財産になる

Q. 発信を始めた当初の自分に、今声をかけるなら何と言いますか。

「数字よりも大事なものがあるよ」と伝えたいです。

SNSを始めた当初は、バズらせることや視聴回数を増やすこと、フォロワー数にすごく目が向きがちでした。

でも、動画を上げ続ける中で少しずつ反応が増えていって、いろいろなDMが届くようになりました。その声に向き合い、相手に届く動画を出していくことこそが、やがて大きな輪になり、いろいろな人に影響を与えられるようになっていくのだと思います。

そして、今の僕にとって一番の財産は、フォロワーさんです。

数字や目に見えるものだけではなく、信頼こそが最終的な財産になる。そう当時の自分に言いたいです。

Q. 発信する上で、一番大切にしていることは何ですか。

一番大切にしているのは、求められている動画を出すことです。

最初は、自分を発信しよう、自分の思っていることを話そうという気持ちもありました。それも一つだと思います。

ただ、就活について発信する中で、まずは見てくれている人たちに求められている動画を出すことが一番大切だと考えるようになりました。そこに、自分の色や気持ち、熱さを重ねていくことに重きを置いています。

Q. フォロワーや視聴者に、どんな価値を届けたいですか。

見てくれている方の9割以上が学生です。

就職活動をする、考えるということは、将来的な人生について考えることでもあると思っています。

人生に迷った時、就職活動で悩んだ時に、「『毎日が就活』という先輩に聞いてみようかな」と思って戻ってきてもらえるような場所にしたいです。そういう価値を届けられれば、誰かの役に立てるのではないかと思っています。

“誰かの挑戦が、別の誰かの勇気になることを、僕自身SNSを始めて分かりました。”

案件やコラボでも、納得できないことはやらない

Q. 案件やコラボを受ける時の判断基準はありますか。

3つあります。

1つ目は、自分が使っていること。

2つ目は、自分が使い続けられる自信があること。

3つ目は、視聴者に自信を持って届けられるかどうかです。

自分が納得していないことは、僕はやれないと思っています。

今の時代、案件は顔を合わせなくても、Zoomだけでも受けることができますし、そこにお金も発生します。

でも僕は、東京の企業さんのところに自分で行って、実際に顔を見て、ご飯を食べて話をすることもあります。「初めて来ました」と言われたこともありました。そうやって信頼を築いた上で案件をやっていくことは、自分の中の鉄則です。

適当に、お金だけを理由に案件を受けるようなことは絶対にしたくないと思っています。

Q. 活動を続ける一番のやりがいは何ですか。

やっぱり視聴者さんからの感謝の声です。

自分の動画が届いて、「ありがとう」と言われる時が一番のやりがいだと思います。

分かりやすいところでいうと、匿名でスターバックスのギフトカードが届いたことがあります。それに、同じ大学の同じ学部の子から届いたこともありました。

「就職活動をやめようと思って、挫折しかけていたけれど、動画を見たらもう一回頑張るモチベーションになりました」と言われた時は、本当にやっていてよかったと思いました。これからも続けたいと思える瞬間です。

“最終的には、自分自身ときちんと向き合い、将来を自分の手で選べる人を増やしたいです。”

挑戦し続けること、視聴者の立場に立ち続けること

Q. 絶対に曲げない信念はありますか。

1つは、挑戦し続けることです。

もう1つは、視聴者の立場に立ち続けることです。

誰かの挑戦が、別の誰かの勇気になることを、僕自身SNSを始めて分かりました。だからこそ、おこがましいかもしれませんが、僕が若者を代表するような気持ちで最前線で挑戦し続けたいと思っています。

「あの人が頑張っているなら、自分も頑張ろうかな」と思ってもらえたら嬉しいです。誰かの一歩を応援できたらいいなと思っています。

視聴者の立場に立ち続けることは、自分が得意にしている部分でもあると思います。どんな動画が欲しいのか、どういう気持ちでDMを送ってきているのか。そういうことを汲み取って返すようにしています。

Q. 一言で表すと、どんな活動をしている人ですか。

今は「就活発信をしている人」だと思います。

理想を言うなら、「就職活動を通して誰かの人生を変えられるような活動をしている」と言いたいです。

ただ、まだそこまで自分の中で実感が湧いていないので、今は「就活発信者」だと思っています。1年後、2年後に聞いてもらえたら、別の答えができるかもしれません。

実体験を交え、就活に悩む人へ届ける

Q. どんな発信内容を中心に活動していますか。

「毎日が就活」というアカウントで、自分の就活について発信しています。

就職活動には、面接や自己分析など、いろいろな過程があります。その中で、「こういうふうにやったら僕はうまくいきました」という実体験を交えながら、就活について発信しています。

そして、今後は自分自身の挑戦や、活動の幅を広げているからこそできる発信も、増やしていきたいと思っています。

Q. 他の発信者にはない、自分らしさや強みは何だと思いますか。

2つあると思います。

1つ目は、視聴者の目線に立つこと。

2つ目は、熱さです。

平均して毎日15通くらいDMが届きます。毎日すぐには返せないのですが、攻撃的な内容などを除いて、全部返しています。移動中のちょっとした時間や、手が空いた時に、ふと思い浮かぶのは「視聴者の方にDMを返そうかな」ということです。

もう1つの熱さについては、SNS活動をしている中で、人に熱い思いを伝えることは自分の得意領域だと思っています。画面を通すと伝わりづらい部分も多いと思いますが、それでも画面の向こうに声が響くくらい大きな声で、いつも発信しています。そこは誰にも負けないと思っています。

Q. 動画制作や企画で意識していることはありますか。

編集面でいうと、最初の3秒と、間の取り方を意識しています。

若者向けに発信していますし、僕自身も若者で、SNSを見る側でもあるので分かるのですが、今はYouTubeでもTikTokでも、動画を倍速にして見ている人が多いです。

だから僕は、倍速されないように、最初から1.4倍くらいの再生速度にしておくことを意識しています。速すぎる動画をさらに2倍で見ようとすると聞き取れないほど速くなりすぎるので、結果的に最後まで見てもらいやすくなると考えています。そういうことも考えています。

あとは、冒頭の3秒です。最初の3秒にハイライトを入れて、離脱されないようにすることを意識しています。

「面接に行く前の人へ」が、多くの人の心に届いた

Q. 一番反響が大きかった投稿や、印象的だった出来事はありますか。

就職活動で最終面接に行く時、自分自身がすごく緊張していたことがありました。電車の中でSNSの「就活攻略」のような動画を見ても頭に入ってこない。好きな音楽を聴いても入ってこない。就活ノートを見ても、頭に入ってこなかったんです。

その時に、誰かが同じ目線で就活について語ってくれる動画や、「頑張ろう」と思える動画があれば、何も考えられない状態でも見られるのではないかと思いました。

それで帰った後にすぐ、「面接に行く前の人へ」というような動画を作りました。

その動画がすごく伸びて、街中で声をかけてもらうこともありました。「あれを保存しておいて、面接に行く前にいつも見ています」と言われた時は、やっぱり誰かの役に立っているのだと感じました。

自分の中でも印象に残っていますし、みんなの心に届いた動画だったのではないかと思います。

Q. 視聴者から言われて嬉しかった言葉はありますか。

印象的だったのは、「人生変えてくれてありがとうございます」という言葉です。

正直、自分では「俺は何もしていないよな」と思いました。でも、その方は就活で鬱気味になってしまい、一度休もう、就活を諦めようと思っていたそうです。

そんな時に、病院で僕の動画が流れてきて、「本当にこんなに頑張っている人がいるんだな。自分ももう一回立ち直ろうかな」と思ってくれたそうです。そこから頑張るきっかけになり、内定をもらえたとDMをくれました。

「あそこで踏ん張ってよかった。動画が流れてきてよかった」と言ってもらえたことは、本当に嬉しかったです。

就活生の目線を言語化し、若者の挑戦にも関わっていきたい

Q. 今後、どんな人や企業とつながっていきたいですか。

僕が偉そうに言える立場ではないと思っていますが、人材や就活に関わる企業さんとはつながっていきたいです。

僕自身、本気で就職活動に取り組んできたので、就活生がどんな目線を持っているのかは、言語化して伝えられる部分があると思っています。

また、若者の挑戦を支援している企業さんとも関われたら嬉しいです。僕自身も一つ挑戦をして、ようやく少し形になってきたと感じています。若者に特化している企業さんには、自分も関われることがあるのではないかと思っています。

Q. 一緒に活動するなら、どんな価値観の人と相性が良いですか。

表にメラメラしたものが出ていなくても、心の中で「命を燃やしているんだな」と感じられる人です。

あとは、目先の利益だけではなく、信頼でやっていける人。綺麗事かもしれませんが、そういう人が僕は大好きです。

「この人と一緒にいたい」「この人がいる環境で一緒に働きたい」と思える人と、一緒に何かできたらいいなと常日頃思っています。

自分の人生を、自分で選ぶきっかけを届けたい

Q. 今後挑戦したいことや、広げていきたい活動はありますか。

今後は、若者に向けてメッセージを届けていきたいです。

新卒の方や、さらに上の世代にも届けていきたい気持ちはあります。自分が行動力を持って何かを始めたらこうなった、ということを、自分の人生を振り返りながら話せる機会を増やしていきたいです。

一度、母校で講演会をさせてもらったこともあります。そういう形で、中学校、高校、大学にも出向きながら、自分の話ができたらいいなと思っています。

僕は本当に安全な道を選びがちな人間だったと思うので、だからこそ、そんな自分がすべてを捨ててでもやりたいことに注力したいと思えたのは、人生で初めてでした。その思いを話していきたいです。

Q. 1年後、3年後、将来的にどんな存在になっていたいですか。

1年後は、影響力を持つためにも、知名度は必要だと思っています。いろいろな領域に手を伸ばせるなら伸ばしながら、就活で言えば「就活ならこの人だよね」と言われる存在になりたいです。

そして、人生に迷った時や不安になった時に、僕の発信やメッセージに戻ってきてもらえる、飛んできてもらえるような存在でありたいと思っています。

3年後は、就活だけではなく、若者の挑戦にも関わっていきたいです。何かやりたいけれど背中を押してほしい時に、僕を見て自分を振り返り、自己分析をして、自分の生きたいように生きることができたと言ってもらえる存在になりたいです。

最終的には、自分自身ときちんと向き合い、将来を自分の手で選べる人を増やしたいです。

「自分の人生を生きています。つらいけれど楽しいから、自分の人生を生きています。あなたのおかげで、そう思えました」

そんなふうに言われたら、僕にとっては本当に最高です。

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